タオルやトイレは膣トリコモナスの潜伏場所

2019年11月07日
病原体

性行為以外が原因となって引き起こされる性病のひとつに、トリコモナスがあります。これはコンドームを使用せずにセックスやオーラルセックス、アナルセックスなどを行った場合だけではなく、トイレやタオル、浴槽のフチなどで感染することもあるのです。性交渉が原因となるわけではないので、これまでに一度もセックスを行った経験がない人や子供であってもうつってしまいます。トリコモナスは性病のなかでも少し変わった特徴を持っているということができるので、その特徴や潜伏場所などを知っておかなければなりません。

裸で座ったり性器が触れたりする場所は、トリコモナスの原因であるトリコモナス原虫が付着しやすいです。たとえば温泉や銭湯の洗い場のイス、サウナの座る場所、浴槽のフチなどは感染者の性器や肛門が触れることで原虫が付着する可能性があり、同じ場所に座ってしまったり性器が触れたりすると、原虫を体内に取り込んでしまう可能性があります。原虫は目に見えるサイズではありませんから、知らず知らずのうちに体内に入り込んでしまうことがあるのです。これ以外にも、タオルや下着を感染者と共有したり、トイレの便座などでも感染したりすることがあります。

トリコモナスにならないようにするためには、潜伏場所を把握して、予防に努めなければなりません。不特定多数の人が利用するトイレの便座に座る前には除菌シートを利用することも、予防のひとつとして役に立ちます。銭湯や温泉、プールなどは座る場所には毎回お湯をかけるなど工夫しなければなりません。男性の尿道に原虫が入り込んだ場合は、排尿によって予防することができるのですが、腸に感染した場合や、女性特有の膣トリコモナスになった場合は排尿で防ぐことができないので、あらかじめ除菌シートなどを利用して予防しておかなければならないでしょう。

女性が感染してしまう膣トリコモナス症は、他の性病になってしまったときよりも、オリモノやかゆみといった症状が強くあらわれやすいです。健康な女性の膣内は、乳酸桿菌という細菌が膣の粘膜細胞内に存在しているグリコーゲンを乳酸菌として代謝することで膣内を最適な酸性度に保っています。これによって膣内に悪い菌が侵入したり、そこで繁殖したりすることを防いでいるのですが、トリコモナス原虫はグリコーゲンを好物としているので、原虫によってグリコーゲンが消費されて、きちんと乳酸菌に代謝することができなくなり、膣内の環境が悪化してしまうのです。そうなると、オリモノやかゆみなどの症状が強くあらわれるようになります。

特に女性が膣トリコモナスに感染すると大変な思いをしてしまうので、予防に努めて膣トリコモナスにならないようにするべきです。もしも症状があらわれた場合は、フラジールと呼ばれる治療薬によって効果的に治療を進めることができます。フラジールは内服薬だけではなく、膣錠タイプもあるので、膣トリコモナスになったときに膣錠を用いれば、効率よく病気の原因に作用してくれるでしょう。ドラッグストアで購入することはできませんが、フラジールは病院で処方してもらうか自分で個人輸入することで手に入れることができます。

トリコモナスは性行為を行わなくても感染してしまう可能性がある病気なので、トイレの便座や共用風呂の浴槽のフチ、プールサイドやサウナの座り場などには注意しなければなりませんし、タオルや下着の共有も避けるようにしておきましょう。正しくトリコモナス原虫の潜伏場所を理解しておけば、予防しやすくなるので、どのような場所に潜伏していることが多いのか認識しておくことが大切です。大人だけでなく子供も感染するので、子供と一緒に銭湯などに行くときも、椅子にはお湯をかけるなど指導するようにしましょう。